大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)184 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人朝山豊三並に上告人朝山豊三上告理由第一点について。

その一、の論旨は、原判決を正解しないところから出たものである。原判決を精

読すれば、原審は、所論の抗弁に対し、原判示賃借権譲渡につき、上告人A1及び

A2が、それぞれ、本件土地所有者たる被上告人の承諾を得たことを認め得る確証

のない旨を説示した上、その他に、右上告人等が、本件土地を占有すべき正当な権

原のある旨の主張立証はないと、判断したものであることを諒解し得られる。同上

告人が、本件土地を占有すべき正当な権限のあることを主張したにも拘らず、原審

がこれを判断しなかつた、とはいえない。

その二、三の論旨は、結局すべて、原審の適法にした証拠の取捨判断、事実認定

を非難するに帰する。尤も、この論旨中、違憲の主張もあるが、これは、不適法な

る裁判手続に因る、上告人等敗訴の場合を前提とするものと解せられる。しかし、

本件において裁判手続の不適法を認め得られない、との結論に帰着するのであるか

ら、この主張は、その前提を欠くものであつて、採用できない。

要するに、原審に、上告理由第一点所論の如き法令違反の痕はなく、論旨は、す

べて理由がない。

同第二点について。

論旨は、原審に採証法則違反があると主張するも、実質は、原審の適法にした証

拠の取捨判断、事実認定を非難するに外ならぬ。原判決に影響を及ぼすことの明ら

かな法令の違背あることを主張するものと認められない。

論旨は、理由がない。

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同第三点について、

原審が、証人Dの喚問を決定しながら、当事者同意を経ずしてこれを取消し、そ

の申請を却下したことは、所論の通りである。しかし、同証人の喚問を請求したの

は上告人等ではなく、上告人等と単純な共同訴訟人である原審控訴人E、F、G及

びHであつて、同控訴人等が、同控訴人等と被控訴人(被上告人)との間における

係争事実関係についてその申請をしたこと明らかであるから、その申請が却下され

たればとて、上告人等に対する原判決に影響を及ぼすものとは、認められない。原

審の右措置を以つて、審理不尽とするのは、全く当らない。

その余の論旨は、原判決の理由不備を主張するけれども、その実質は、原審の適

法にした証拠の取捨判断、事実認定を非難するに帰し、上告適法の理由とならない。

論旨は、すべて理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

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